梟(フクロウ)の部首は木だった
梟(フクロウ)という漢字は、鳥の最後に書く4つ点のところに木が入っている漢字です。
森の中の木に佇む鳥で、物知り博士あるいはじっと考え込んでいるように動かないことから、
哲学者などの愛称があります。
しかし、漢和辞典を引いてみると、梟木(きょうぼく・さらし首をのせる台・獄門台)、
梟首(きょうしゅ・さらし首)、梟悪(きょうあく・性質が残忍でどんなひどいことでもやれるさま)、
梟雄(きょうゆう・残忍なやりかたで勢力を得た猛々しい人)といった物騒なものばかり出てきます。
いったいなぜなのか。
実は、昔の中国ではフクロウは親鳥を殺して食べる鳥だと信じられていたそうです。
そのため、梟を殺して首を切り木に吊るすという習俗があったとのことです。
梟は、見かけはおとなしそうな鳥ですが、猛禽類の上位に位置し、
地中に潜むネズミなどを羽音をたてずに近づき鋭い爪で絞め殺して丸呑みするという、
意外な側面を持っているのです。
その一方で、不苦労・福老の漢字を当てて、縁起物として置物でも人気があります。
普通の鳥類と違って、大きな目が人間と同じように横ではなく前についている何とも珍しい鳥です。
獲物をいち早く探すため、首が270度まで回転することもよく知られています。
とにかく、部首が木だということは十分に納得できました。
尚、鳥はそれ自体が部首として使われており、
鳩(はと)・鳳(おおとり)・鴃(もず)・鴫(しぎ)・鳶(とんび)・鶏(にわとり)など多数あります。
関連記事