iPS細胞で京都大學の山中伸弥教授がノーベル賞を取ってから約1年。
STAP細胞なるものの作製に30歳の若き女性研究者が成功しています。
方法は至って簡単。
マウスの体細胞を酸性の溶液にいれて刺激を与えるだけ。
遺伝子を外部から加えることがないので癌化する危険性がなく、
iPS細胞でも作れなかった胎盤の作製にも成功。
まさに受精卵にほぼ近い万能型の細胞で、期間もこれまでの数週間から、
最短ではたったの2日で出来上がるとのことです。
再生医療の飛躍的進歩にまたもや日本人研究者が貢献することになります。
一体何がそんなにも画期的なのか。
これまでの常識を根底から覆すからです。
生物の教科書には、動物の生殖例としてカエルがよく挙げられています。
オスの精子とメスの卵が合体(受精)することによって、受精卵が出来上がります。
その受精卵が、体の様々な細胞に分化されていき、やがてオタマジャクシの形に育っていきます。
この過程の逆を実現させたことがすごいのです。
絶対に不可能だとされていました。
たった一つの細胞から万能型細胞を作り出すことなど、
実験をすること自体馬鹿げた行為だと見向きもされなかったのです。
スピルバーグ監督の映画「ジュラシックパーク」を思い出します。
恐竜の化石の細胞から、恐竜を復活させる奇想天外なストーリーだと思われていましたが、
今回の成功で現実味を帯びてきました。
ただ、問題点がないわけではありません。
聖母マリアは、性行為なしでイエスキリストを産み落としたという説がありますが、
子孫を増やすための性行為は全く必要ない可能性も出てきました。
人命軽視につながるおそれがあるのです。
10年ほど前、ねずみの体に人間の耳を移植したショッキングな映像を見たことがあります。
その時思ったのは、人間と魚の合体である人魚や人間と馬を合体させたケンタウロスも、
決して童話や神話の世界の絵空事ではなくなるという恐怖感です。
特に現在戦争をしている国家では、戦前のロシアやドイツ、日本などのように人体実験が行われているかもしれません。
今回の作製技術が悪用されると、とんでもない化け物が作り出される可能性を否定できなくなります。
ともあれ、体内で細胞を若返らせ老化を防ぐことにもつながりうる大発見です。
今は素直に賞賛の言葉を送りたいと思います。
おめでとうございます。
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