2009年09月03日

なんくるないさ

なんくるないさ祖母がよく口にしていた言葉の一つに「なんくるないさ」があります。
「なるようになる」という意味です。
スペイン語の「ケセラセラ」、英語ならビートルズの名曲「Let it be」にあたります。

まるで放任主義のことを言っているように思われますが、
何もしない放任主義を消極的放任主義と名づけるとすると、
この言葉は積極的放任主義を表現したものと言えます。

つまり、「やるべきことをちゃんとやっておきなさい。
そうすれば神様がどうにかしてくれるよ」ということなのです。
「人事を尽くして天命を待つ」とよく似ています。

美輪明宏の歌に「ヨイトマケの歌」というのがあります。
学生の頃ラジオで初めて聞いて、あまりに感動して涙を流しました。

曲の内容は、ヨイトマケの子ども、汚い子どもといじめ抜かれる主人公が、
工事現場で懸命に働く母親の姿を見て一念発起、
勉学に勤しみ立派なエンジニアとなるというものです。

まるで珠玉の短編小説を読んだような気持ちにさせてくれるすばらしい歌です。

この曲の中のお母さんは、口やかましく子どもに勉強しろと言ったわけではありません。
しかしその子のお母さんにしかできないりっぱな教育を施したのです。
親が苦労して汗水たらして、それでいて元気よくなりふりかまわず働く姿に
何も感じない子どもが果たしているでしょうか。
親が子に対して働く背中を見せる無言の教育こそは、世界で最高峰の教育と言えます。

野口英世のお母さんのように無学であったとしても、
子どもを勉学に仕向ける方法はいくらでもあるわけです。

もっとも大切な基本は、やはりわが子に対する愛情です。
その愛情が強ければ強いほど「なんくるないさ」が成立します。


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Posted by ベンジャミン at 04:58│Comments(0)言葉の意味・語源
 
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