塾長の独り言

かまやつひろしが亡くなってから丁度一年後くらいの5月2日、
同じスパイダースで活躍した井上尭之がなくなりました。

彼が率いたバンドは沢田研二の最盛期を支えたことで有名ですが、
そのきっかけはPYGというグループの結成でした。

PYGはグループサウンズの生き残りをかけて、
タイガースの沢田研二、テンプターズの萩原健一の二大ボーカルが参加していました。


しかし、「花・太陽・雨」と「自由に歩いて愛して」が幾分ヒットしたくらいで、
自然解散してしまいました。

その後、井上尭之バンドがソロになった沢田研二をバックアップすることになります。

一方の萩原健一は役者の道に転向、
「太陽にほえろ」、「傷だらけの天使」、「前略、おふくろ様」などのテレビドラマの主演を務めますが、
その音楽を担当してショーケンの影の立役者にもなっていました。

ジュリーとショーケンがそれぞれ主演した映画音楽も、彼が担当しています。

ビックリしたのは、ショーケンも歌っていた「愚か者」が彼の作曲だったことです。

この曲は近藤真彦がレコード大賞を取ったときの記念すべき作品となりました。

素晴らしいギター演奏は独学で身につけたもの、高校卒業後は板前をやっていたそうです。

酒とタバコが大好きで、それが災いしたのでしょう、胃ガンを手術した経験があり、
しばらくは元気に活動していましたが、敗血症で亡くなっています。

敗血症とは、体の感染症を起こしている場所から病原体が血液の中に入り込み、
重篤な全身症状を引き起こす病気のことでした。

個人的には「太陽にほえろ」の主題曲がとても気に入っています。

御冥福をお祈りいたします。