2017年09月18日

tanθの値からcosθとsinθを即座に出す裏技

先週、NHKの高校ラジオ講座で、
tanθの値からcosθとsinθを求めるやり方の説明がありました。

θ(シータまたはスィータ・角度を表す)

tanθが第3象限にあってその値が12分の5である時、
cosθとsinθの値はどうなるかという問題でした。

sin二乗θ+cos二乗θ=1の公式の両辺をcosθ二乗θで割ると、
cos二乗θ分のsin二乗θ+1=cos二乗θ分の1となります。

これにtanθ=cosθ分のsinθという公式を当てはめて、
tan二乗θ+1=cos二乗θ分の1。

この派生的に出た公式を用いて、問題の12分の5を代入すると、
12分の5の二乗+1=cos二乗θ分の1、
144分の25+1=cos二乗θ分の1、
144分の169=cos二乗θ分の1、
cos二乗θ分の1はcos二乗θの逆数ですから、
cos二乗θ=169分の144、
従って、cosθ=±13分の12。

第3象限(X軸とY軸で区切った4つの内左下の部分)では、
X軸の符号と連動するcosθは負の数となり、
正解は−13分の12です。

残りのsinθは、tanθ=cosθ分のsinθの公式に代入して、
12分の5=−13分の12分のsinθ。

これは、分数の分母がさらに分数の形をしていて複雑ですが、
要するに、sinθは12分の5×(−13分の12)で出ます。

よってsinθ=−13分の5が正解です。

sinθの値はY軸と連動するのでマイナスとなっています。

さて、ここまでがラジオで説明された解法だったのですが、
実はもっと簡単な解き方があるのです。

三平方の定理を使って慣れれば暗算で解けてしまうのです。

tanθ=12分の5とは、θを中心にして底辺分の対辺の値が12分の5ということです。tanθの値からcosθとsinθを即座に出す裏技


つまり、斜辺の値の二乗は12の二乗+5の二乗。
169は13の二乗より、cosθは斜辺分の底辺なのでcosθ=±13分の12。

第3象限ですから、cosθ=−13分の12。

同様に、sinθは斜辺分の対辺。

sinθ=±13分の12。

第3象限ですから、sinθ=−13分の12。

公式を使って解くより、かなりのスピードで正解を出すことができます。

もう一つの問題のsinθが第二象限にあって、その値が5分の3であるときのcosθ、tanθの値を求める問題も、
三平方の定理を使うと即座にcosθ=−5分の4、tanθ=−4分の3と正解を出すことができます。

tanθ、cosθ、sinθは元々直角三角形を基本に考えられていますから、
このやり方でもいいことになります。指輪キラキラ








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Posted by ベンジャミン at 14:40│Comments(0)算数・数学・数学検定
 
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