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Posted by TI-DA at

2019年04月20日

頂角が30度、2辺の長さが1の二等辺三角形の面積は…

塾生が面白い数学の問題を持って来ました。

2辺の長さが1で頂角が30度の、いわゆる2等辺三角形の面積を求めなさいという問題です。

但し、小学校の算数の知識だけで解きなさいとなっています。

いやいやそれは無理だろうと思いました。

しかし、懸命に解き方を考えているうちに、やっとたどり着きました。

こんなに簡単に求められるのかと、幾分拍子抜けしてしまいました。

それでも自力で見つけた時の喜びは格別なものでした。

では早速、説明に移りたいと思います。

まず、点Oを中心とする半径1の円を描き、
これの右半分を弧ABの半円とします。

次に、この半円を3等分にして、真ん中にきた扇形を弧CDの、円の一部とします。

これをさらに真っ二つに分け、弧CDの中心をEとすると、角が30度の弧がCEの扇形ができます。

ここで、三角形OCEに注目します。

これはまさしく頂角が30度で二辺が1の二等辺三角形です。

最初はここまで来てもまだ気づきませんでした。

勘の鋭い人なら、もうわかったと思います。

そうなんです。

三角形OCEは、底辺を1とすると高さが2分の1の三角形なのです。

なぜ高さか2分の1になるのか。

それは、三角形OCDが一辺の長さ1の正三角形であることから導き出せるのです。

よって、三角形OCEの面積は、
1×2分の1×2分の1で4分の1となります。

なるほど、このやり方なら確かに小学生でも難なく解くことが出来ます。




  

Posted by ベンジャミン at 16:04Comments(1)算数・数学・数学検定

2018年03月31日

数字の1から9を使って100を作る計算式

数字の1から9を使って丁度100になる計算式を小町算と言うそうです。

この名称は小野小町のように美しい数式だから、あるいは夢中になって解いているといつのまにかお爺さんかお婆さんになってしまうことと、
小町の有名な和歌である「花の色は移りにけりないたづらに、我が身世にふるながめせしまに」とを関連づけて名付けられたとか、
いろいろな説があります。

1から9までを順序良く並べた場合は、1+2+3+4+5+6+7+8×9=100などがあります。

他にも12や345のように二桁や三桁にしてもいいと なっています。

四則のどれを用いても良いとなっていたり、足し算と引き算のみとか、いろいろな出題の仕方があるので、
解答例がたくさんありました。

そこで、1から9までを順序良く並べなくてもいいから、一桁ずつでとにかく100になる数式を作ることに挑戦してみました。

これが、簡単にできそうでなかなかできません。

最初は、(1+9)x4+(2+8)x5+3+7=100を思いつきましたが6が使われていません。

確かに面白くて時間が経つのを忘れてしまいます。

いろいろ試して10分以上かかりました。

やっと正解を出すことができました。

(4+6)x9+(8ー5)+(7ー3)+1+2=100です。

小町算のように決してきれいな数式ではありませんが、やっと見つけた時の喜びは格別でした。

自分で勝手に括弧を使っても良いことにしたので、恐らくネット上でも何処にも載っていないと思います。

この方法でも解答例はたくさんありそうです。

皆さんも是非挑戦してみてください。指輪キラキラ






  

Posted by ベンジャミン at 22:10Comments(0)算数・数学・数学検定

2018年03月01日

新しい算数手品を思いつきました

百の位が0の5桁の数字を思い浮かべてください。

そして、0の右側と左側には同じ2桁の数を入れてください。

例えば、27027とか51051になるようにすればいいのです。

2桁の数はどんな数字を入れてもOKです。

さあ、よろしいでしょうか。

あなたが考えたその数字は必ず77で割ることができます。

また、あなた以外の人が考えた数字は143で確実に余りなしに割れます。

さて、この手品のカラクリはどうなっているのでしょうか。


しばらく推理してみてください。


この手品は、同じ3桁の数字を2つ並べて6桁の数字したとき、
それが必ず7か11か13で割れるという既存の手品に多少手を加えたに過ぎないものです。

もし、270270であれば、これを270で割ると1001がでてきます。

同様に、27027の場合も27で割ると1001となります。

この1001を素因数分解すると、7x11x13となるのです。

ということは、7x11の77でも、11x13の143でも割れることになるわけです。

もちろん、7x13の91でも確実に割れます。

1001という数字はつくづく不思議な数字だと思わせてくれる手品です。指輪キラキラ  

Posted by ベンジャミン at 14:59Comments(0)算数・数学・数学検定

2017年11月03日

特殊なサイコロを使った確率の問題

普通のサイコロは立方体の正六面体、1から6までの数字が打たれています。

最近の数検準2級2次試験には、正十二面体に1から12までの数字、
正二十面体に1から20までの数字を打った特殊なサイコロが出てきます。

(1)Aさんは正十二面体のサイコロをふり、Bさんが正二十面体のサイコロをふるとき、
AさんがBさんよりも数字が大きくなる確率はどうなるか。

(2)同じ条件でAさんとBさんがアイコになる確率はどうなるか。


(1)は、AさんがBさんよりも数字が上になる場合を一つずつ見ていきます。

Aさんが1の場合…この場合はBさんより上になるときはありません。

Aさんが2の場合…Bさんが1の場合だけ上になります。

Aさんが3の場合…Bさんが1と2の時だけ上になります。

以下同様に、Aさんが12の場合はBさんが1から11の時だけ上になることがわかります。

ここから確率の計算に移ります。

Aさんが2の時の確率は12分の1、その時Bさんが1の時の確率は20分の1。

これが同時に起こる確率は12分の1x20分の1となります。

次に、Aさんが3でBさんが1あるいは2である確率は、
12分の1x20分の2となるわけです。

以下同様に計算式をまとめると、
12分の1x(20分の1+20分の2+20分の3+………20分の11)

1から11まで足した数は66ですから、12分の1x20分の66=40分の11

(1)の正解は40分の11でした。




(1)に比べると(2)は非常に簡単です。

Aさんが1でBさんも1の場合…12分の1x20分の1

Aさんが2でBさんも2の場合…12分の1x20分の1

以下同様に、Aさんが12でBさんも12の場合でも同じ確率ですから、

12分の1x20分の1x12=20分の1

(2)の正解は20分の1となります。

(1)の問題には最初戸惑うかもしれませんが、
一つずつの場合を考えて当てはめていけば問題ありません。

注意すべきことは、計算式は最後にまとめて計算するということです。青かりゆしウェア



  

Posted by ベンジャミン at 02:17Comments(0)算数・数学・数学検定

2017年10月22日

第306回数学検定のカメに関する面白い問題

去った8月に実施された数学検定準2級2次試験の問題に、
易しいにもかかわらず意外に生徒たちが手を焼いたものがありました。


ある池のカメを30匹捕獲し、それらのカメ全部に印をつけて池に戻しました。
7日後に、同じ池でカメを20匹捕獲したところ、その中に印のついたカメが6匹いました。
この池には、カメは何匹いると推定できますか。


このような問題は学校の試験にはめったに出ないので、
面食らった生徒がかなり多かったようです。

新傾向の問題だと考えても良さそうですが、
単純な比に関する問題だと気づけば暗算で即座に解けるのです。青しまぞおり

模範回答は次のようになっています。

池にいるカメ全体の数をx匹とすると、
x: 30=20: 6 6x=600 x=100

答 100匹

つまり、何匹いるかわからない中から無作為にカメを30匹捕まえて印をつけたのです。


そのカメが一週間も経過すれば、カメの群れ全体の中に一様に散らばります。

その後、同じ池で捕獲した20匹のうち、印のついたカメが6匹いたのです。

印をつけたカメの30匹のうちの6匹がいたのですから、比率からして5ぶんの1の20%

ということは、全体である100%は、20匹の5倍いると推定できるわけです。

いちいち比の計算式にしなくても、30÷6=5 5x20=100 でもかまいません。

問題文の「7日後」というところに、神経過敏に反応した生徒も多かったようです。

ここを「しばらく経ってから」あるいは「数日経ってから」にした方がよかったのかもしれません。

しかし、問題の中に無視しても良い数字があることに気づくことも、
実は大事なことなのです。

結局は、問題の本質さえつかめば簡単に解けるものでした。














  

Posted by ベンジャミン at 14:12Comments(0)算数・数学・数学検定