2013年08月28日

岩波書店、誤記訂正申し入れを15年以上も放置

辞書の最高峰といえば、なんと言っても岩波書店発行の広辞苑。

その広辞苑にまさかの誤記が発見されていたのです。

碁石やすずりに使われる那智黒石が三重県熊野市で産出されているのを、
和歌山県那智地方産と記しているのです。

確かに、手元にある第4版にもそのように書かれています。

指摘があったのは1997年ごろといいますから、15年以上もほったらかしていたことになります。

どうしてこのようなミスが起こったのか。

和歌山県と三重県が地理的に近いこと。岩波書店、誤記訂正申し入れを15年以上も放置

三重県熊野市産出なのに、土産物として和歌山県那智地方で需要が高かったために、
那智黒石という名前が付いてしまったことが主な原因のようです。

毎年専門家がチェックを入れるという広辞苑の編集段階で、
60年近くも勘違いがそのまま表記されていることになります。

それはそれとして、腑に落ちないのは岩波書店の対応です。

熊野市から訂正の申請を受けても15年以上も放置した理由は何なのか。

辞典の老舗としてのプライドか。

それとも調査に多大な時間を要したのか。

ともあれ、過去の文献からも那智地方産出の記述は見当たらないそうですから、
一刻も早く正しい表記に改めるべきだと思います。

当時の事情を良く知る担当者が不在などという苦しい言い訳は通用しません。

那智黒石の観光地誘致合戦が大きく絡んでいるような気がしますが、
正しく改めることに躊躇することは許されません。


よろしければクリックをお願いしますキョロキョロ

にほんブログ村 教育ブログ 塾教育へ
にほんブログ村

同じカテゴリー(時事問題)の記事
Posted by ベンジャミン at 05:26│Comments(0)時事問題
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。