2018年04月08日

理論と論理の違いをわかりやすく言うと…

理論と論理は同意語ではありません。

しかし密接な関係があるために、しばしば混同されて用いられます。

英語ではtheory(セオリー・理論・学説・仮説)と、logic(ロジック・論理・道理)になっていて、
はっきりと区別されています。

手元の辞書を引くと、理論は原則や原理を元にした筋道だった考え、
論理は考え方の正しい筋道とあります。

もっとわかりやすく言うと、理論は打ち出された一つの考え、論理はその考えに至るまでの思考過程ということです。

具体例で説明します。

アインシュタインの有名な相対性理論があります。

これは非常に難しく理解困難な学説ですが、簡単にまとめると、光速と重力が時間と空間に及ぼす影響について述べた理論となります。理論と論理の違いをわかりやすく言うと…


この理論を説明するために相対性原理や光速度不変の原理が用いられていますが、この思考過程が論理なのです。

ダーウインが唱えた進化論も、生物は不変なものではなく長期間かけて変化したという仮説ですが、
これもダーウインが打ち出した理論と言うことができます。

そして、それを裏付ける論理として、彼は世界一周で得た多くの観察例や実験による成果などを挙げています。

もう一つ、ウェゲナーが発表した大陸移動説も、大陸は地球表面上を移動してその位置や形状を変えたとする理論です。

その根拠としてある種のミミズやザリガニが離れた大陸に存在すること、ヨーロッパの断層が北アメリカの断層とつながっていること、
そして何よりも各大陸をジクソーパズルのように組み合わせることができる地形学的な考え方などを列挙しています。

これらの、ある学説を確立させるために用いる観察例や実験結果そして学術的根拠も論理の一種というわけです。

論理の飛躍とは言っても理論の飛躍とは言わない訳が良くわかると思います。
鉛筆

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Posted by ベンジャミン at 16:36│Comments(0)言葉の意味・語源
 
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